トランプ米大統領が月曜日に、エヌビディアのジェンスン・フアンCEOにライブ電話をかけた。AI(人工知能)への恐怖は「でっち上げだ」と投資家の前で強調した。それでもエヌビディア株は下落した。
この電話は、シリコンバレーの投資家らが主催する技術会議「オールイン・サミット」の最中に行われた。半導体株が大幅安で取引を開始した数時間後のことだった。
スポンサード

スポンサード

エヌビディア(NVDA)株価推移 出典:Yahoo Financeトランプ氏、電話をAI政策表明の場に
フアンCEOが登壇中のインタビュー半ばで、電話が鳴った。同氏は大統領をスピーカーホンで繋ぎ、会場にはトランプ氏がここ数週間訴えてきた主張が響き渡った。
「すべて作り話だ。データセンターは素晴らしい。人々を豊かにし、各州も豊かになる。AIはインターネット以上の存在。中国の思惑通りにはさせない。我々はそれを許さない」トランプ米大統領がオールイン・サミットで出席者に向けて発言(出典)。
Xで最新情報をフォロー してください。
「おっしゃる通り、そのような事態は絶対に起こさせません」フアンCEOが応じた。
同日午前、トランプ氏はすでにSNS上で安全性確保への警鐘を一蹴していた。技術分野で唯一必要なのは有能な大統領の存在だと主張した。同氏は別途、AI企業への広範な権限を有すると主張している。
それでもエヌビディア株が下落した理由
株価下落は電話より前に始まった。エヌビディア株は月曜日午後に211.81ドル付近で取引され、金曜日終値218.29ドルから約3%下落した。
インテルは7%安、アドバンスト・マイクロ・デバイセズは6%安で推移。半導体セクターの上場投資信託であるiShares Semiconductor ETFも6%下げた。
投資家はアンソロピックのダリオ・アモデイCEOによる週末の論考を材料視した。同氏は開発者に次世代モデルの能力向上ペース緩和を呼び掛けた。サム・アルトマン氏やイーロン・マスク氏も相次いでこの減速支持に加わった。
BeInCryptoは土曜日に、週明け月曜日の市場オープンがこの合意の試金石になると指摘していた。チップ株はオープン直後にこれへ反応した。
この下落を本質的な弱さと見る向きは多くない。投資家のマイケル・バーリ氏は、「減速論」は上場計画に絡むブームだと語る。AI事業比率が最も低いインテルの下落が最も大きかったことも、実際の需要減少ではなく、過熱した取引の巻き戻しを示唆する。
エヌビディアの受注状況は変化していない。変わったのは、大統領の発言と市場が織り込む現実との乖離である。

